くるくる回る茶々——それでも可愛かった1週間

光も音もない世界で |茶々とシュル

やっと歩けるようになった茶々でしたが、喜んでいたのも束の間でした。歩けるとはいっても、くるくると回るだけです。真っ直ぐ進めない、鳴けない、トイレも覚えられない。脳がやられているのか、それとも目と耳だけの問題なのか——この先どうなるんだろうという不安が、ずっと頭から離れませんでした。

shuru

はじめまして。shuruです。
夫と4兄弟、そしてサバトラの成猫・シュル🐈‍⬛と田舎で暮らしています。そんなある日、カラスに襲われ倒れていた茶トラの子猫🐈を保護しました。子猫の名前は茶々です。茶々は視覚と聴覚に障害があり、山あり谷ありの毎日を過ごしています。光も音も届かない世界で生きる茶々と、そっと見守るシュル。そんな日常をありのまま綴っています。

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歩けた、でも回るだけ

布団の上で歩けるようになった茶々でしたが、その歩き方がとても心配でした。真っ直ぐ進めなくて、くるくると回ってしまうのです。

目が見えないから?耳が聞こえないから?それとも、脳もやられてしまっているのか。

長生きできるのかな、この先どうなるんだろう——考えれば考えるほど、答えが出ませんでした。

カラスの菌は強烈で——週1の点滴と、かさむ病院代

傷もなかなか治りませんでした。

カラスの細菌は強くて危ないということで、最初は週に1回点滴に通いました。それほど深刻な状態だったからか、主人は何度も「本当に飼うんですか?」と聞かれたそうです。

そして、これ以上は病院側もいろんな意味で難しいということで、まだ万全ではない状態で退院し、週1の診察が続いたのでした。

病院代は最初、主人のお小遣いから払っていました。私もさすがに申し訳なくなって「家計から出してもいいよ」と言いました。安くはない金額でしたが、茶々のためなら仕方ありませんでした。

頭の腫れもなかなか引かなくて、頭でっかちに見えるくらいでした。目もまだ片目しか開かない日が続いていました。

あんなにカラスを憎いと思ったのは、初めてだった

カラスは子猫や小さな生き物を狙って、振り回して弱らせ、死なせてしまうのだそうです。

それを聞いたとき、初めてカラスを憎いと思いました。それまでは、カラスだって一生懸命生きているんだと思っていました。でも茶々を見ていたら、そんな気持ちは消えてしまいました。

この子がどれだけ怖かったか、どれだけ痛かったか。想像するだけで、胸が痛くなりました。

くるくる、ただ回るだけの毎日

ただひたすら、小さな円をくるくる回るだけでした。

真っ直ぐ進む気配は、まだありませんでした。それでも、動いている。生きている。それだけを信じていました。

それでも鳴けなかった——家族みんなの心配

でも、1週間たっても茶々は一度も鳴きませんでした。

この子はいつ鳴くんだろう。ちゃんと鳴けるようになるんだろうか。家族でそんな話を何度もしました。

トイレもまだ覚えられないままでした。相変わらず汚れては洗って、汚れては洗っての繰り返しでした。

ご飯だけは、よく食べた

心配なことばかりでしたが、ご飯だけはよく食べてくれました。

スポイドを口元に持っていくと、ちゃんと口を開けてくれました。食欲があるということが、どれほど心強かったか。食べてくれる、それだけで今日も大丈夫だと思えました。

目もくっきり開くようになってきて、ちょっとずつ茶々らしい顔になってきていました。

ご飯を食べる茶々

シュルだけは、まだ逃げていた

家族みんなが茶々に夢中でした。あまりの可愛さに、気づけばいつも誰かが茶々のそばにいました。

でも、シュルだけは相変わらずでした。茶々が近づくと、さっと逃げてしまうのです。仲良くなれる日は来るのかな、と思いながら、その様子をただ見守っていました。

くるくる回る茶々と、逃げるシュル。しばらく、そういう状態が続きました。 それでも、茶々と過ごす毎日は幸せでした。

シュルと茶々

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