やっと歩けるようになった茶々でしたが、喜んでいたのも束の間でした。歩けるとはいっても、くるくると回るだけです。真っ直ぐ進めない、鳴けない、トイレも覚えられない。脳がやられているのか、それとも目と耳だけの問題なのか——この先どうなるんだろうという不安が、ずっと頭から離れませんでした。
歩けた、でも回るだけ
布団の上で歩けるようになった茶々でしたが、その歩き方がとても心配でした。真っ直ぐ進めなくて、くるくると回ってしまうのです。
目が見えないから?耳が聞こえないから?それとも、脳もやられてしまっているのか。
長生きできるのかな、この先どうなるんだろう——考えれば考えるほど、答えが出ませんでした。
カラスの菌は強烈で——週1の点滴と、かさむ病院代
傷もなかなか治りませんでした。
カラスの細菌は強くて危ないということで、最初は週に1回点滴に通いました。それほど深刻な状態だったからか、主人は何度も「本当に飼うんですか?」と聞かれたそうです。
そして、これ以上は病院側もいろんな意味で難しいということで、まだ万全ではない状態で退院し、週1の診察が続いたのでした。
病院代は最初、主人のお小遣いから払っていました。私もさすがに申し訳なくなって「家計から出してもいいよ」と言いました。安くはない金額でしたが、茶々のためなら仕方ありませんでした。
頭の腫れもなかなか引かなくて、頭でっかちに見えるくらいでした。目もまだ片目しか開かない日が続いていました。

あんなにカラスを憎いと思ったのは、初めてだった
カラスは子猫や小さな生き物を狙って、振り回して弱らせ、死なせてしまうのだそうです。
それを聞いたとき、初めてカラスを憎いと思いました。それまでは、カラスだって一生懸命生きているんだと思っていました。でも茶々を見ていたら、そんな気持ちは消えてしまいました。
この子がどれだけ怖かったか、どれだけ痛かったか。想像するだけで、胸が痛くなりました。
くるくる、ただ回るだけの毎日
ただひたすら、小さな円をくるくる回るだけでした。
真っ直ぐ進む気配は、まだありませんでした。それでも、動いている。生きている。それだけを信じていました。
それでも鳴けなかった——家族みんなの心配
でも、1週間たっても茶々は一度も鳴きませんでした。
この子はいつ鳴くんだろう。ちゃんと鳴けるようになるんだろうか。家族でそんな話を何度もしました。
トイレもまだ覚えられないままでした。相変わらず汚れては洗って、汚れては洗っての繰り返しでした。
ご飯だけは、よく食べた
心配なことばかりでしたが、ご飯だけはよく食べてくれました。
スポイドを口元に持っていくと、ちゃんと口を開けてくれました。食欲があるということが、どれほど心強かったか。食べてくれる、それだけで今日も大丈夫だと思えました。
目もくっきり開くようになってきて、ちょっとずつ茶々らしい顔になってきていました。

シュルだけは、まだ逃げていた
家族みんなが茶々に夢中でした。あまりの可愛さに、気づけばいつも誰かが茶々のそばにいました。
でも、シュルだけは相変わらずでした。茶々が近づくと、さっと逃げてしまうのです。仲良くなれる日は来るのかな、と思いながら、その様子をただ見守っていました。
くるくる回る茶々と、逃げるシュル。しばらく、そういう状態が続きました。 それでも、茶々と過ごす毎日は幸せでした。



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